【外部講師研修開催】医療現場における暴力についての研修
みなかぜ病院

【研修レポート】医療現場における暴力を考える 〜共に支え合う安全な職場環境を目指して〜
こんにちは!みなかぜ病院 研修担当です。
2026年3月17日、当院にて「医療現場における暴力」をテーマとした研修会を開催いたしました。
今回は、その研修の様子や参加者の声をご紹介します。
◆講師紹介
講師には、福岡女学院看護大学の講師であり、精神看護専門看護師、そして包括的暴力防止プログラム(CVPPP)インストラクターとしてもご活躍されている本武 敏弘(ほんたけ としひろ)先生をお招きしました 。本武先生は、熊本の国立病院機構菊池病院や福岡の日本赤十字九州国際看護大学など、臨床・教育の両面で豊富な実績をお持ちの、精神科看護のスペシャリストです 。
◆研修の内容:暴力の背景と組織的な対応
講義では単なる「暴力対策」に留まらず、なぜ暴力が起こるのかという「怒りのメカニズム」や医療従事者が抱きがちな「自責感」について深く掘り下げられました。
- 暴力の現状: 医療現場での暴力経験率は高く、特に看護部では約82%が「暴力を受けたことがある」と回答しています 。
- 怒りの正体: 精神分析学的な視点(自我・イド・超自我)から、怒りは欲求と現実の制約の間で生じる「葛藤」の表れであることを学びました 。
- 多面的な要因: 暴力は患者さんの病状だけでなく、環境要因(プライバシーの欠如や過密など)やスタッフ側の要因、医療への誤解など、様々な要素が絡み合って発生します 。
- 組織での対応: 暴力は個人の責任ではなく、犯罪行為(暴行罪、傷害罪など)であることを認識し、チームで情報を共有し組織として取り組むことの重要性が強調されました 。
◆参加者の声(アンケートより)
研修後のアンケートでは、多くの職員から前向きな気づきが寄せられました。
- 「救われた」という声
- 病気のせいだから仕方ないと自分を納得させていたが、自分たちだけが悪いわけではないと知り、気持ちが楽になった
- 暴力を受けて怒りを感じることは正常な反応だとわかり、安心した
- コミュニケーションの再認識
- ナースステーションが患者さんからどう見えているか、寄り添った声掛けの大切さを再認識した
- 些細な変化をチームで共有することが、自分や仲間を守ることにつながると学んだ
- 今後の行動
- 「このくらいは大丈夫」と一人で抱え込まず、すぐに相談・報告していきたい
◆最後に
「暴力は医療従事者として受けて当たり前」という我慢の文化ではなく、「些細なことでも言葉にして伝える風土」を作ること。それが、患者さんにとってもスタッフにとっても、より安全で質の高い医療につながるのだと強く実感した研修でした。本武先生、貴重な学びの時間をありがとうございました!
